戦前のイモ類の多彩な名称?

「聞き書・日本の食生活全集」という記述に
よる興味深い研究論文・研究ノートの資料を
拝見し順に抜粋して記録に残します。
(論文著者)
本間伸夫氏
新潟県の食文化を研究した農学博士
立山千草氏
新潟県立大学教授
【戦前のイモ類は多彩な名称を
数多く持っていた】
(対象とするイモ類5種)
1馬鈴薯
2甘藷
3里芋類
4長芋類
5菊芋
まずは馬鈴薯より
⇓
あかいも:福島
あんぶら:秋田
からいも:宮城(甘藷に多い名称)
かんぷら、かんぷらいも:秋田・福島・茨城
きんかいも、きんかんいも:主に中国地方
こうぼういも、こうぼいも、こぼいも:三重
鳥取・島根・岡山
五月いも:福井(他の月名のものは不検出)
ごしょいも、ごうしいも、こうしいも、
こしも:北海道・秋田・長野
ごといも:秋田・徳島
三度いも:群馬・兵庫
じゃがいも、じゃがたら、じゃがたらいも、
じゃんがら、じゃんがらいも、じゃが:広範囲
であるが東日本に偏在。「じゃがいも」が圧倒
的に多く検出され、馬鈴薯を代表する名称
しんしいも:埼玉
せいだ、せいだいも、せんだいも:神奈川・
山梨・岐阜
だごいも:富山
つるいも:東京(奥多摩)
なついも、夏いも:宮城・山形・長野・石川
(他の季節のものは不検出)
にどいも、二度いも:東北と新潟、近畿と
四国の2地方にまとまって分布。「じゃが
いも」に次いで多い
はっしょいも:兵庫
馬鈴薯:主に、聞き書本文中に飲用や紹介
の文書中にあるもので、日常語としての
使用は希
ぶどいも:徳島
ポテト:北海道・大阪・和歌山
和歌山の場合はアメリカ移民の帰国者の家庭
同じ「じゃがいも」でも地域によって
呼び名がこんなに違うとは。
特に和歌山県のポテト。
アメリカ移民が多かったのは、仕事を求める
人が多かったことと、海を通じた海外との
つながりがあったため帰国者は食文化や
生活習慣も持ち帰り、地域に影響を与え
たそうです。
このように地域ごとの歴史や暮らしが
名前に残っているのは面白く、きっと
調べれば調べるほど、その土地ならではの
背景がより見えてきそうですね。
次回は甘藷です。
ごきげんよう👋
日本菊芋協会
キクイモニスト
菊子/犬凛
Topinambour
Artichoke
