書籍:野菜料理

料理文庫
【野菜料理】
編者:主婦の友社
発行:昭和31年(1956年)8年10日
昭和30年代の日本の家庭で手に入りやすい
野菜を中心に、調理法や保存方法、
栄養について紹介されています📚
主婦の友社らしい家庭向けの編集で
健康面まで意識した構成になっています。
戦後の家庭料理文化が豊かになっていく頃に
出版され、野菜料理専門のレシピが詰まって
います。所々にある野菜の手描きの
イラストがとても可愛らしいです🥰
その中で掲載されていた
菊芋レシピをご紹介します🍽️
(引用箇所:P107~P108)
[菊芋と西洋牛蒡のフリッター]
菊芋はトピナム、西洋牛蒡はサルシフィーと
よばれて、外国人には愛用されている材料です。
この揚物も、とても喜ばれますが、どちらも
日本にはまだ少い材料ですから、菊芋は
山芋や甘藷、西洋牛蒡は日本の牛蒡で代用
してくださつて結構です。
(ニ人前)
菊芋 三個
西洋牛蒡 一本
玉子 一個
小麦粉 三十匁
牛乳 カップ半杯
菊芋は皮をむいて、なるべく面積の
大きくなるよう、横か斜めに、
七~八ミリ厚さに切る。
水から七~八分さつと茹でゝ、
水気をきる。あまり軟かく茹ですぎると、
揚げたとき、くずれやすいから御注意。
西洋牛蒡は、よく洗つて皮をむき、
水につけて、ざつとあくを抜いてから、
笹がきか千本に切つて水に放し、更に
あく抜きしてざるに上げる。
小麦粉はよくふるい、玉子は
白身と黄身に分ける。
小麦粉に、まず牛乳を入れ、次に白身を
固く泡立てゝ加え、最後に、やはりよく
打つた黄身を加える。
泡立器で全体を軽く打ちながら混ぜ、
最後に、サラダオイルか火を通した植物油
二~三滴を落す。
この分量、この方法で作つた衣は、
パ・タ・フリといわれて、様式の揚物には
広く使われるので念のため。
植物油か天ぷら油を、たつぷりめに煮立
たせ、薄く煙の立つたころ、
衣をつけながら材料を揚げる。
火が通つていない牛蒡の方を、先に揚げよう。
普通の天ぷらと同様、衣をつけながら、箸の
先でまとめて、軽く色がつくまで
揚げて油をきる。
菊芋の方は、火が通つているから、
二分くらいで揚げられる。
和紙を敷いた皿にとつて、熱いうちに頂く。
味はあちら式に、塩だけふつて頂くのが
おいしいが、好みで天汁(てんつゆ)を
つけて頂いてもよい。(貴邑)
衣の「パタフリ」でこんがり
揚げた洋風天ぷら!
塩や天つゆにつけていただく
シンプルな味わいで素朴な一品
ですが昔ながらの家庭の
ごちそうですね😋
ごきげんよう👋
※出典閲覧
「味の素食の文化センター」
日本菊芋協会
キクイモニスト
菊子/犬凛
Topinambour
Artichoke
