岡山県に種芋供給所(1924年)

【糧食研究】
著者:財圑法人 糧食研究會
(東京帝國大學農學部構内)
発行:大正13年(1924年)8月蓼
菊芋の栽培及需要の獎勵 P44~P48
本會員陸軍少將 石川潔太
(引用箇所:P48)
〇菊芋の栽培獎勵
我國旣に食糧不足して居る、苟も食糧を
補給し充足すべき者あらば必ず之を採用
せねばならないのは勿論又我國民の體質は
矮少贏弱短命であつて、殊に小兒の死亡率
の多いのは世界第一であるといはれて居る。
是畢竟、我主食たる白米飯は、人體生活に
必要なる榮養價に依らねばならない。
然るに中流以下の家庭に於ては、其副
食物を豊富ならしむることは
最も大切である。
是私が常に西洋人が毎日毎食馬鈴薯を攝取
して居る如く我國に於ても副食物として
常に之を攝取することを勸めて居る所以で
あつて、亦菊芋の栽培を獎勵し、其需要を
開拓し、其鑵詰の製造を勸誘する所以で
ある。希くは大方の諸士此意を諒とし
御實行せられんことを。
〇菊芋の種供給所
岡山市石關町八番地相愛商會河野兼一氏は
從前汎く馬鈴薯を供給して居たが、茲に
食糧研究所を設置し本年菊芋結實後其種芋を
供給する豫定である。
西洋人が毎日毎食じゃがいもを食べるように
日本でも菊芋を同じように習慣化すべきと
いった内容が記載されています!
じゃがいもから菊芋への代替食材へと。
また、菊芋の缶詰製造まで奨励していると
いうことは、健康面だけでなく
保存食としての普及まで考えられて
いたことがうかがえます。
じゃがいもから菊芋の種芋へ供給が変わり
供給所の案内もしっかり掲載
あらためて注目されるスーパーフード
100年以上も前から栄養難の日本を救おう
という若い陸軍青年からの
思いが伝わってきました。
ごきげんよう👋
※出典閲覧
「味の素食の文化センター」
日本菊芋協会
キクイモニスト
菊子/犬凛
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