菊芋で素敵な西洋料理を!

【西洋料理一般】料理研究
著作兼発行者:大岡 蔦枝
日本女子大學校内
発行:昭和4年(1929年)2月20日
教育者であり料理研究家の大岡蔦枝氏
による昭和初期の書籍📕
西洋料理の専門的なレシピの内容が
盛り沢山です💫
西洋料理のレシピをみてみると
身近な野菜がすごくおしゃれになって
素敵な食卓がイメージされます!
菊芋に関してはレシピ以外に付け
合わせとしてのおすすめも記載されて
いましたので引用します。
(引用箇所:P217~P218)
15 牛肉網脂巻菊芋添
『附合せ』
菊芋は半分に切り皮をむいて面取りにする。
鹽茹でにして牛乳とストツクで煮てバターで
いためる。芽キャベツも茹でて後バターで
いためる。
【附言】
菊芋の代わりに蕪及びアスパラガス、
キャベージ(キャベツ)をつけてもよろし。
64 菊芋 Artichokeアルチチョーク、
(佛 Artichaut アルチシヨウ)
これは菊科植物の球根で莖身は一年草の様で
あるが其根に生ずる所の球根は越年する。
花は黄色で單瓣菊花の如く、通常これを
菊芋と稱す。球根は形は楕圓形でポテト
より小さいが又大きいものもある。色は
黄色又は深紫色を呈す。この球根を結成
するには長くかヽり其莖葉を枯した後に
採掘するものである。東京では割に安價
にて求められる。
料理法の一、ニを紹介しよう。
(イ)(佛)Boiled Artichoke.
ボイルド アルチチョーク
『調理法』
アルチチョークの皮を剥いて一寸程の
長さに切つて面取りにしてニ番ストツクを
少し入れて煮る。二三十分にて煮えるから、
バター、鹽、胡椒にて味と風味をつける。
附合せ物となす。
(ロ)Artichoke with Allemande Sauce.
アルチチョーク ウィズ アルモンド ソース
『調理法』ボイルドしてチーズソースで
食べるとよい
(ソース第一類参照)
(ハ)Artichoke Gratin.
うすく切つてニ番スープで煮て一方チーズ
ソース(アルマンドソース)を用意なし前述
の如くプデイングデツシュにバターを敷き
グラタンの様にしてオーブンで焼くのである。
ソースはチーズを混ぜたオーロアソース
(ソース第一類参照)でも結構である。
13 菊芋 Artichoke Salad.
アーチチョーク サラド
『材料』四人分
菊芋中二個、マヨネーズソースカップ二分一
蒿苣 二株、セロリー 一本、トマト又は
みかん 一個
※蒿苣(こうきょ)はレタスのこと
『調理法』
菊芋は皮を剥いて鹽茹でにする。さめてから
輪切りに小さく切るか又は一分位の厚さの
銀杏に切る セロリーはうず巻きセロリー
としトマトは賽形に切る。
これをフレンチソースで和へる。
『盛附』
セロリーを中心にして菊芋を周りに盛り
上げて刻んだトマトを全體にふる。
菊芋の応用が広がりますね!
バターで調理され、洗練された洋風の
一皿になりそう😋
昭和初期の料理教育の質の高さに驚き、
食文化の豊かさが感じられます💫
ごきげんよう👋
※出典閲覧:「味の素食の文化センター」
日本菊芋協会
キクイモニスト
菊子/犬凛
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