レシピ⑰菊芋の茶碗蒸し

【病人用食物料理法】(榮養理科)
著者:服部 茂一
発行:大正9年(1920年)10月12日
⑰菊芋レシピ掲載
(引用箇所:P355~356)
「菊芋の茶碗蒸し」
材料
1、菊芋 一個
2、鶏笹身 二本
3、玉子 二個
4、魚 一切
5、三ツ葉少々出汁
6、サツカリン
作り方
1、菊芋一個は皮を剥き三分位の亂切として
水に浸け灰汁出しをして後沸湯の中に
入れて軟かく茹き尙出汁大匙三杯醤油
大匙一杯位の割合にて下煮をして置きます。
2、鶏の笹身二本位は條(すじ)を取り三分位の
そぎ身と成し醤油大匙一杯をかけて
掻き混ぜて置きます。
3、白味の魚一切は皮を挽き三ツ位に切り
4、强 鹽(つよしお)をして三十分間位置き
水氣を取り後水洗して酢にてざつと
洗つて置きます。
5、三ツ葉少量は沸湯の中に入れて鹽茹とし水に
取り後一寸長さ位に切つて置きます
6、以上の用意が揃ひましたら右の材料三分の一
づゝを茶碗蒸の茶碗に入れ次に説明する
玉子汁をかけ蓋をして蒸籠に入れて蒸します
十五分間位すると蒸せますから取り出し
木皿の上に紙を三角に折つて敷いて進めます。
7、玉子汁の拵へ方h玉子二個を丼に割りほくし
箸にて良くく(よく)掻き混ぜ出汁二合を
加へサツカリンの少量と醤油又は鹽にて普通の
吸物位の味加減とするので御座います。
初めて茶碗蒸しを作った人に、
ありがとうございます!と
言いたくなる一品
蒸すという手間のおかげで素材の味が引き立ち
出汁と一緒に口の中でふんわりととろける食感
大正時代に、茶碗蒸しはハレの日の贅沢料理
として食べられていたようです。
レシピ通りお肉もお魚も入ってますよね。
おもてなしの料理として重宝されてた
様子がわかりますね。
そのハレの日の贅沢料理の一品に菊芋が
ごきげんよう
※出典閲覧
「味の素食の文化センター」
日本菊芋協会
キクイモニスト
菊子/犬凛
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