レシピ⑮蒸し芋の胡麻鹽付け

【病人用食物料理法】(榮養理科)
著者:服部 茂一
発行:大正9年(1920年)10月12日
⑮菊芋レシピ掲載
(引用箇所:P353)
「蒸し芋の胡麻鹽付け」
材料
1、胡麻 大匙二杯
2、食鹽 少々
3、菊芋 二個
1、是は手輕で一寸美味しい物であります
初め胡麻大匙二杯位を炮焙(ほうろく)にて
焦げ付かぬ様にいり食鹽小匙一杯位と
混ぜ合して置きます。
2、菊芋二個は水洗して皮を剥き五分角位に
切り暫く水に浸けて灰汁出しをして後
蒸籠に入れて蒸します一二三分間位すると
蒸せますから取り出し用意して置いた
胡麻鹽を付けて頂きます一寸變つた
香ばしい味がします。
和歌
「人をみな吉野の山の花と見よ
われを難波のあしと云ふとも」
こちらの和歌は※西行の『山家集』に
収められている歌のようです
※平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍され
全国を旅しながら自然や人生を詠んだ歌僧
(新古今和歌集など)
レシピの所々に記載されている和歌や詩
なんとなくそのレシピと関係なさそうに思って
しまうことがありますが深読みしていくと
共通する何かがあるような
食の素材、自然の恵み、生かされている、
自分を振り返るという精神性のようなものを
この和歌や詩で余韻を残しているのでしょうか
※出典閲覧
「味の素食の文化センター」
ごきげんよう
日本菊芋協会
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