レシピ⑬菊芋の伊達巻き蒸し

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【病人用食物料理法】(榮養理科)
著者:服部 茂一
発行:大正9年(1920年)10月12日
⑩菊芋レシピ掲載
(引用箇所:P351)
「菊芋の伊達巻き蒸し」
材料
1、一三四頁の魚肉入り玉子焼
2、菊芋
1、一三四頁の魚肉入り伊達巻き
玉子を拵へて置きます。
2、菊芋は皮を剥き三分位の亂切として
水に浸け灰汁出しをして後沸湯の中に
入れて軟かく成りましたら水氣を
捨て再び火にかけて飯杓子で掻き混ぜ乍ら
水氣を蒸發させ手早く裏漉にかけ
鹽少量を加へて混ぜ合して置きます。
3、次に今の玉子焼きを布巾の上に廣げ用意して
置いた芋をその上に廣げ端よりぐるく(ぐる)と
巻き布巾のまヽ蒸籠に入れて蒸します七八分間位
すると蒸せますから布巾を取り適宜にお皿に
盛つて進めます。
※一三四頁の「魚肉入り伊達巻き玉子」とは!?
こちらも作り方の記載がありましたので追記します
材料
1、鮃 一切分
2、玉子 三個
3、味醂、砂糖
4、醤油、出汁
1、鮃の身一切分は皮を引き細かく切り俎板の
上にて尙細々にたゝき擂鉢に入れて
良くく(よく)擂りつぶし目のあらい
金の裏漉にかけて元の擂鉢に戻し
玉子三個を順々に割り入れ
煮切味醂大匙一杯砂糖小匙二杯出汁大匙五杯
醤油大匙二杯位を徐々に入れて良くく(よく)
擂り混ぜ玉子焼き鍋に胡麻の油を薄く
塗り付けその中に三分の一づゝを入れて
焼き八分通り焼けた頃手前の端の方より
巻いて程良く巻き残りの二つもその様にして
焼き一個を三つ位に切り三個づゝを皿に
盛つて進めます。
正月などおせち料理でよくいただく伊達巻き
ほんのり甘くておやつ感覚にもなり
個人的にも好きな一品で
伊達巻きの中にさらに菊芋のすり流しを
ひと塗りするというこのひと手間が
身体を気づかう思いやりなのでしょうか
菊芋を塗ってさらに蒸すとあるので
ふんわりとした食感と甘味がより一層
味わえそうですね!
おかずやおやつにはもちろん、お酒の
おつまみにも合いそうです
※出典閲覧
「味の素食の文化センター」
ごきげんよう
日本菊芋協会
キクイモニスト
菊子/犬凛
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