レシピ⑧菊芋の鴫焼き

【病人用食物料理法】(榮養理科)
著者:服部 茂一
発行:大正9年(1920年)10月12日

⑧菊芋レシピ掲載
(引用箇所:P346)

「菊芋の鴫焼き」
材料
1、白味噌大匙二杯
2、菊芋 二個
3、出汁、胡麻油

1、白味噌大匙二杯を擂鉢に入れて
良くく(よく)擂り潰し出汁大匙二杯位を
加へて尙良く擂り混ぜ裏漉にかけ
(糖尿病で無ければ砂糖少量をいれる方が
よろしう御座います)て置きます。
2、菊芋二個は皮を剥き三分位の輪切りとして
金串を通し胡麻の油を塗って焼き八分通り
焼けました頃用意して置いた味噌を刷毛にて
塗り付け尙蕊(しん)まで通る様に鳶色に成る
まで焙つて取り出して頂きますと
大變結構であります。


「親も子も泣くや霜夜の乳貰ひ」

鴫焼きは江戸時代からナスを使った
料理のようですが代わりにこちらは
菊芋を使った鴫焼き。
味噌をつけて焼くときの色加減は
鳶色(とびいろ)と表現。
※鳥の鳶の羽毛の色
(茶褐色または赤みを帯びた茶色)

この当時からレシピ内に菊芋と糖尿病を
関連付けて記載されていることに驚きました。
( )でわざわざ記載されていて親切なレシピ☺️

このレシピの後に記載されてる詩からの連想
お母さんと乳飲み子が霜夜のとても寒さ厳しい
夜の中お腹を空かせながら寒さに耐えながらも
菊芋が芯まで焼けるようにじっくり
焼けるのを待ち、自然と命に向き合い
ながら料理の支度をしているそんな親子の
生きていく姿がイメージされます✨

※出典閲覧
「味の素食の文化センター」

ごきげんよう👋

日本菊芋協会
キクイモニスト
菊子/犬凛
Topinambur